ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

真価が問われるライブドアニュース

ライブドアの方針がサイト上で発表されています。「強制捜査を受け、今後のポータルサイト「livedoor.com」の運営に関して』。その中でライブドアニュースについての説明もありました。

■「livedoor ニュース」の運営に関して

当社は、ポータルサイト「livedoor.com」の中核サービスとして、ウェブ上でニュースを配信する「livedoor ニュース」を運営しております。経営から、編集権の独立したニュース組織を持つメディアとして、今回の強制捜査についても、当社にとってのマイナス情報も含め、様々なニュースソースから、日々刻々と配信されてくる記事を掲載してまいります。また、ユーザーの皆様の強い関心に応え、より充実した情報提供を行うべく、今回の強制捜査に関連した特集を立ち上げることにいたしました。

堀江社長もブログで『ニュースサイトのほうは完全に独立して報道をいたします。』と書き、すでに「ライブドア強制捜査」という特集もスタートしています。

この方針発表については、ネット上で懐疑的な見方もあるようですが、私は評価したいと思います(今のところです。とにかく、分からないことが多すぎるし、事態も流動的なので最終評価はもっと先になるでしょう)。自分のことや、自社ついてさまざまなことが書かれているときに、社長が『ニュースは独立』と宣言するのは、既存メディアでもなかなかありません。逆に、皆さんもよくご存知と思いますが、自社の問題や不祥事は出来る限り小さく扱う(新聞ならベタ、テレビなら番組の最後のほうに紹介するなど)、それどころか露骨な統制を行うような会社もあります。

現在のところライブドアニュースは、批判的な記事も紹介しています。ちょーちょーちょーいい感じの「嫉妬心と復讐心に満ち溢れるライブドア報道」でも指摘されているように、既存メディアの悪意に満ち溢れた報道姿勢に比べて、バランスが取れていると感じます(やや偏りがあるPJ記事もあると思いましたが…)。もちろん、この発表と堀江氏のブログだけでは、ライブドアニュースの実態は分かりませんが、特集の記事の編集方針や見出しのつけ方で「中立」かどうかは分かります。現状で判断するのではなく、今後の展開で判断したいと思います。

報道部門も持つ会社そのものが強制捜査の渦中にあるということで、いくら「独立宣言」をしても難しい面もあるでしょうが、ニュースサイトとしての気概は感じます。ライブドアニュースの皆さんの踏ん張りに期待しています。