成果発表とシンポジウム&修了式「成長する道具箱−CoSTEP4年目の成果をふりかえって−」
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット(CoSTEP)の成果発表とシンポジウム&修了式「成長する道具箱−CoSTEP4年目の成果をふりかえって−」が理学部大講堂で開かれました。発表とポスター展示の様子を写真でご紹介します。
選科Bのポスター「文章で科学技術の種をまこう」
モジュールライティング*1についての説明資料
各コースによる展示の様子。
本科、新聞コンテンツの制作と活用の展示。発表も面白く、新聞の価値を見直すといった内容。「闘え」と呼びかけていたのが印象的でした。
選科Aの展示。eラーニングで学ぶコース。全国各地(カナダ・トロントも)に受講生がいることがひと目で分かります。
発表の様子、対話の場の創造チーム
選科Bの発表、gooニュースに記事が掲載された受講生のインタビュー
gooニュースに掲載された原稿の展示。一言コメントもついてました
gooニュースに掲載された受講生の原稿は以下の通り
【前期】
- 水に流して大丈夫? 動物園の「うんち」の行方 (11月17日)
- におい対策から見る都市型動物園 (11月18日)
- “台所事情”は火の車? 動物たちの食生活 (11月19日)
- 野菜で防ぐホッキョクグマの「メタボ」 (11月20日)
- ホッキョクグマのお弁当箱に隠されたヒミツ (11月21日)
- 突然の地震、動物園は安全なのか (11月22日)
- 「旭山とは違う」…癒しで再生目指す動物園(11月24日)
【後期】
- 放射性物質の紛失がレベルゼロ?えっと驚くトラブルの基準(3月11日)
- 原子力発電所を巡る水の3つのレシピ(3月12日)
- おとなの社会科見学、原子力発電所に行ってきた(3月13日)
- バーチャル見学はリアル見学の代替になりうるか(3月14日)
- 原子力発電所のPR施設に高山植物が咲く理由(3月15日)
- 世界シェア80%「室蘭」が支える世界の原子力発電所(3月16日)
- 日本刀から原子炉容器まで、受け継がれる技術と心意気(3月18日)
- 水に流されると困ります、原子力発電所内から出る「うんち」の行方(3月19日)
授業は下記のライティングのプロセスに沿って行いました。
【ライティングのプロセス】
きっかけ:問題発見・出来事・リリース・取材依頼、今回は講義
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事前調査:「原子力発電の仕組み」「泊原発の概要」「原子力発電の歴史と現状」「日本の発電事情」についてチームで調査し、他チームに分かるように発表する(参考・原子力発電を題材にします)
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仮説構築:取材前に「取材メモ」をまとめることで自分の頭の中で考えている問題意識を明確にして、考えが偏っている部分や足りない部分を理解する(参考・原子力発電所見学を前にした受講生の取材メモ)
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取材:自分の目で見て、聞いて、確かめる。取材メモの仮説を点検する(参考・北海道電力の泊発電所を見学してきました)
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再構築:新たな切り口や問題意識に気付いたら、さらに再構築して取材を進める。
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記事執筆(この後、編集者とのやり取り、媒体に合わせた書き直し、校閲などがある)
受講生が成果発表した「取材記事作成のプロセス」。書く前の立案(テーマ設定)が大事。
立案(テーマ設定)で大事なポイントは、自分の土俵、題材、読者、この三つのバランスがうまく重なること。(CoSTEP選科B修了生東海林さんによる整理)
*1: 〜モジュールライティングとは、文章を必要な要素(モジュール)に分けて組み立てていく手法。一つのモジュールに、一つの内容が書き込まれることが特徴で、モジュールの種類には「リード」「概要」「識者コメント」等があり、記事の内容や媒体の種類に合わせたモジュールセットが用意されることで、基礎的なライティングが可能になる。参考・[http://wiredvision.jp/blog/watanabe/200809/200809251420.html:title=モジュールライティングという発想] | WIRED VISION)〜