ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

新聞は大幅減、ネットは雑誌抜く「2007年日本の広告費」発表

電通が恒例の「2007年日本の広告費」を発表しました(電通のリリース、PDF)。マス四媒体は3年連続で前年を下回り、特に新聞が前年比94.8%(9462億円)と減少が止まりません。テレビは99.1%(1兆9981億円)と微減。インターネット広告は124.4%(6003億円)で雑誌の4585億円を抜き、新聞も視野に入ってきました。
広告費全体は7兆191億円(101.1%)、4年連続して増加したものの伸び率は低下しています。今回から媒体別広告費の推定範囲が改定され、雑誌の推定対象誌増加、ネットに広告制作費がプラス、フリーペーパー・フリーマガジンの広告料の推定が追加、などの変更が行われています。従来の媒体費のみであればネット広告は3630→4591億円となりますが、それでも雑誌を抜いています。フリーペーパーは3684億円でプロモーションメディア広告費の中では、折込、交通、屋外に次ぐ規模です。
各媒体の概要を一部抜粋して紹介しておきます。

【新聞広告費】参議院選挙関連の出稿があったものの、自動車や消費者金融の減少が大きく、主要産業での落ち込みが続く。全国紙・県紙に比べて、スポーツ紙・ブロック紙がやや低調。
【テレビ】2006年のトリノ五輪WBC、ワールドカップなどの反動。ナイターの本数減・単価の低下。東阪名で隔月の好不調の波が激しい。金融・保険が減少、薬品・食品、官公庁が増加
【インターネット】検索連動広告、モバイルを中心に拡大。効率重視だけでなく企業部ランディングにも活用広がる。テレビCMから検索へのクロスメディア手法も定着。行動ターゲティングが市場を活性化。
情報メディア白書2008
そういえば電通総研が出している「情報メディア白書2008」も発売されていました。値段が少々高いのですがメディアビジネス・研究に必要なデータがまとめられており、図やレイアウトも分かりやすいので、オススメの一冊です。