ガ島通信

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電通が「2005年日本の広告費」を発表、ネット好調の影で新聞は…

電通が「2005年日本の広告費」を発表(PDF)しました。総広告費は5兆9625億円(前年比101.8%)で、ITバブル崩壊後にいったん減少していましたが、04年に増加に転じ、05年も伸びています。媒体別では、テレビ2兆411億円(99.9%)、新聞1兆377億円(98.3%)、雑誌広告3945億円(99.4%)、ラジオ1778億円(99.1%)でマス四媒体では新聞が最も落ち込んでいます。
一方、インターネットは2808億円(154.8%)と大幅に伸びています。衛星メディア関連は487億円(111.7%)、SP(販促)が1兆9819億円(101.3%)でした。ラジオを抜いて騒がれましたが、それでも「たった」3000億円です。ちなみに、10年前の1995年のインターネット広告の項目は記入なしで、96年は16億円でした。

新聞関係の広告を知っている人に聞くと、『種類別では、全国紙に比べて、県紙・スポーツ紙・夕刊紙がやや低調』とリリースにあるように、東京から地方への広告出稿が減ったようです。これまでは「地方紙に一律出稿」していたクライアントが、リーチ率などを考えて選んできている。出張や遊びで地方に行くときは、必ず地方紙に目を通すことにしていますが、入る広告にかなり差が出てきているように思えました。新聞社の経営は効率が悪い(売上高営業利益率は10%を超えているところはほとんどないはず)ため、広告収入の減少はダイレクトに経営に響くはず。再販問題(特殊指定の改廃)や消費税のアップも見据えれば…

追記 磯野さんが「特殊指定と宅配制」で読売新聞の(微妙に怪しい)世論調査に対するミニアンケートをやっているのですが、私も①で(笑)。磯野さんの聞き方だと①になってしまうような気がしますが…。

電通広告年鑑〈’05‐’06〉

電通広告年鑑〈’05‐’06〉