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ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

プログラムを知らなくても楽しめる、ビジュアル言語「ビスケット」の奥深さ

NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)のオープンハウス2010に行ってきました。2日目朝の講演2本と展示を見学してきました。どれも面白かったのですが、プログラミング言語「ビスケット」のデモが特に印象に残りました。

このビスケット、2009年11月にLM-7さんが「小学生が学ぶビジュアル言語ビスケットがすごい(A Successful Failure)」で紹介し、はてブ350個と話題になっていたようですが、オープンハウスで見るまで存在を知りませんでした。
プログラムは出来ず、ビジュアル言語とか言われるとさっぱり分からないのでスルーしていたと思われますが、簡単に言うと絵を描いて動かせるソフトで、開発者の原田さんのデモを見ると、シンプルかつ奥深い世界に感心してしまいました。
ウェブサイトで公開されているので試すことが出来ます。直感的に動かせるので、まずは触ってみて下さい。

例えば、鉛筆アイコンでマッチ棒のようなものを書き、それをめがねのようなツールに入れて動かすところからスタート。絵を左側の円にいれ、右側にも同じように入れます。この時に図のようにずらして置きます、水色の画面にマッチ棒を置くと右(黄色い矢印の方向)に動き始めます。

このマッチ棒をしゃくとり虫に変えてみます。図の状態だと同じ地点で伸びたり縮んだりするだけ。

しゃくとり虫を前に進めようとするためには、左側の円の頭あたりに右側の円のしっぽをずらして置く必要があります。これは、言われてみると「当たり前」というやつですが、しゃくとり虫がどのように動いているかというプロセスを分解して一つ一つの動きを理解していないと遊べないのですが、逆にまず動かしてみて動きを理解していくこともできます。

デモでは、原田さんから「では、しゃくとり虫の前にりりんごを置いて、前にけるような動作をするためにはどうしたらいいでしょう?」と問いかけられました(正解しました)。皆さんも、ウェブサイトで試してみください。
デモだけでなく、会場ではオリジナルゲームが作れる「うごくカード」のワークショップも行っていました。絵を描くよりは少し複雑になりますが、自分でゲームを作るという面白さがあります。皆がつくった作品の「上級」を見るとこんな撃墜ゲームもあったりします。

ビスケットは小学生など子供向けにワークショップを行っているそうで、5月15日からは東京・初台にあるNTTインターコミュニケーションセンター(ICC)に「ビスケット・ラボ」が開設されています。子供と一緒に遊びに行ってみるのもオススメです。

ビスケットだけでなく、CS研のオープンハウスでは、興味深い講演や展示が多数ありました。
ウェアラブルセンサーを用いたライフロギングについて」という名称でデモ展示があった、手首にカメラ、加速度・照度・方位センサーをつけてどんな行動をしているか判定する技術では、研究員が掃除を行うとアバターが掃除するなど、見せ方も工夫がありました。「頑健な物体追跡のためのメモリーベースパーティクルフィルタ」「オンライン発言抽出技術」「量子コンピュータ」などなど。来場者はNTTグループや他研究所、大学生・院生が多いようでしたが、ウェブ技術に興味を持つ人も楽しめるはず。熱心に研究を説明してくれる、研究員と話すだけでも十分に価値があると思います。