ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

「おい!」→「お茶ですね」を携帯で表現してみる暗黙知通信

このブログでは会社のことはあまり書きませんが、担当しているgooラボで「暗黙知通信」というちょっと変わりダネのサービスを公開したので紹介します。技術的な新しさはナシ。携帯電話でボタンをプッシュすると相手の携帯が光ったり、ブルったり、するというシンプルなもの。「何じゃそりゃ!」と各所から突っ込みを受けているのですが、研究者もラボメンバーも大真面目に考えています。
暗黙知というとポランニーや野中郁次郎の知識経営モデルを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、この実験では人と人とのコミュニケーションにおいて暗黙的に理解していること、という使い方をしています。

本実験における「暗黙知通信」とは、コミュニケーションをとりたい特定の相手に対して、携帯電話のボタンを1プッシュすることで、相手との意思疎通を図るものです。言葉を使わずに、意思を伝えるもので、お互いに継続的に伝えあうことによって相手との相互理解を深めることを目指すノンバーバル・コミュニケーションです。信頼関係で結ばれた家族や友人が「おい」「あれ」といった言葉だけで「分かり合える」コミュニケーションを、モバイルを使って遠隔で実現することを目指した、まったく新しいユビキタスコミュニケーションとしての可能性を検証します。(gooのプレスリリースより

文字で書くと難しいのですが、図にするとこのような感じです(社内説明でも使ったもの)。

この「おい」という部分をモバイルで表現するとどうなるのか。フェイスブックにポークという機能があるのですが、ポークだけを切り出したと考えてもらっても良いと思います。コミュニケーションはリッチになっていく、という意見がある一方で、ブログの後にツイッターが広がったように、より制限がある方向に進む場合もあります。今回はなるべくシンプルに、メールの文字すら打つのが面倒、もしくは文字を打たなくても通じ合えるという場合に使ってもらえるのではないかと考えています。

ガラケーでは制約が多く、スタッフの間では「スマートフォン向け作りたいよね」という意見もあるのですが、まずは試してみてください。「暗黙知通信トライアルポータル」やQRコードから携帯電話アプリケーションをダウンロードしてください。通信相手を、携帯電話を重ねる必要があり、これは親密な人にも、飲み会などで重ねてみるというのも相手との距離や、面白いのではないかと思ったりします。
いくつかのニュースサイトに取り上げて頂きました。またラボスタッフブログでも説明があります。

イベントなどではレゾナントで何をやっているんですかと聞かれるのですが、昨年度からgooラボを盛り上げようと、NTTグループの研究所や大学で説明会を行ってきました。3月の東日本大震災で少し中断していたのですが、この後も研究所や大学と新しいサービスやイベントを行って行きます。なお、昨年度末には下記の実験を公開しています。
【gooプレスリリースより】