「民主化するイノベーションの時代」エリック・フォン・ヒッペル
無料公開やユーザー参加によってイノベーションが起きるというのは理解できますが、でそれで儲かるのかというところが弱い気がします(イノベーションについて書いてあるので、当たり前といえば、当たり前)。本書によると、イノベーターがイノベーションに関する知識を広夫婦と努力するのは見返りを得ることが出来るとし、その見返りは「仲間内での名声」「転職市場における価値向上」などとしていますが、それってどうなんでしょう。
この理論で最もイメージしやすいのは大学教官かなと。論文は無料発表されているし、科学雑誌などに論文が載ると名声も転職も有利です。ただし大学は研究費があるし、最近では産学連携とかで「金儲け」を要求されていますから…。個人的にはイノベーターが自然な形で名声や冨(巨額でなくても)を得られるような社会であればいいなと思いますが、古くはマネシタから最近ではインスパイヤーまで、そうならないのも事実。難しいですね。
イノベーションを生み出す人や仕組みも大事ですが、それを編集・リミックス、パッケージしてお届けする人も重要です。これからは、改めてそんな部分が見直されることになるような気がしています。

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