ガ島通信

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ゲイツGoogle批判「(MSは)広告収入をユーザーに還元?」

Microsoftのビルゲイツ会長が「Googleは広告収入を1人占めしている」と批判ITmediaニュースより)

 Googleのような検索エンジンが広告収入を得ているのは、ユーザーがそれを使ってくれるからだとゲイツ氏は指摘。「Googleのビジネスモデルは無料ソフトに基づくものではない。同社のビジネスモデルは広告に基づいており、そこから大きな利益を得ている」

 しかし同社はこうした広告収入を、収益に貢献したエンドユーザーには分配していないとゲイツ氏は言い、「Googleはこの収入を全部1人占めしている」と言い添えた。

ちょうど昨日ET研の「Googleの戦略分析」に出席していたこともあり、非常にタイムリーなものに感じました。あらゆるパッケージ(コンテンツであれ、ソフトであれ、通信であれ)ビジネスを(価破)破壊しようとしているGoogleに対するビルゲイツのけん制であり、脅威に感じている裏返しの発言なのでしょうが(単純に「儲けすぎだろ」ってことかもしれないが、ビルゲイツに言われたくもない)、広告収入の還元に注目しました。
ET研のディスカッションの中で、『広告を見た人がお金をもらうというモデルもあり得る』『賢いユーザーは広告を踏まない』『広告という言葉がある意味で視野を狭めている。クーポンも広告だ』というものがありました。還元と言うとどうしても、お金やポイントと考えてしまうのですが、別の還元の方法もあるかもしれません。

具体的に上げろといわれれば、難しいところがあるのですが、例えばGoogleであれば検索技術を軸に、マップ(位置情報)や検索キーワード、個人データなどを活用し、いつも使っている駅の近くで自分の好きなアーティストのイベントがあることを教えてくれ、それに行くと(購買などのリアル行動に結びつくと)入場料が割引になる形でユーザーに還元される「広告」というのもあるのかなと思ったりします。

そういうサービスを展開してきたときにビルゲイツは何と言うんでしょう…

とここまで書いて、タカヒロさんが同じネタで「広告収入を消費者と分け合う?」というエントリーを上げていたのを発見。

広告が、消費者にとって適切な情報であれば、いいだけなのだ。

との結びの言葉にうなずいてしまいました。