ガ島通信

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読者参加型「社説」3日間で閉鎖

ロサンゼルスタイムズの読者参加型社説ウェブサイトが3日間で閉鎖されたというニュース(CNET News.comより)。ロサンゼルスタイムズのサイトはこちら


サイト開設前にロサンゼルスタイムズは『「社説の論旨がばかばかしい? 事実を意図的に読み違えている? それとも詩情に乏しい? 『wiki』ウェブページを使って、あなた流に社説を書き直してみてはどうでしょう」』と書き込みを呼びかけをしていたそうです。そして『「多くの懐疑的な人々が、本実験は失敗に終わると考えているようです。Los Angeles Timesは、まるでダンスフロアに躍り出た関節炎を患う老女のように、称賛の視線を集めるのではなく、腰骨を折ってしまうに違いないと彼らは言っています。確かにその可能性はあるでしょう。それでもわたしたちは、本プロジェクトを進めようと思っています」』とも付け加えていたそうです。

社説を「書き換えることができる」というのは面白いアイデアだと思います(書き換えてしまえば「社説」ではなくなってしまうという問題はさておき)が、問題は、ひとつのものを書き換え、世論=大多数の人が納得する方向=に持っていくというシステムにあったのではないでしょうか。社説をひとつのたたき台としてとらえ、いろんな人が社説(個説ですかね?)をそれらしい文体で書いていくのなら、いろいろな意見も収容できると思います。しかし、それならブログでいいわけで…


いずれにせよ、いろいろ試行錯誤をすることが大切だと思います。あれはダメ、これはダメと言うのは簡単ですが、チャレンジは困難を伴います。日本の新聞社でこのような大胆な提案をできるところはないのではないでしょうか。