ガ島通信

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得るものが多かった奈良先端大ワークショップ

大手町ビジネスイノベーションインスティテュート(OBII)として、奈良先端科学技術大学院大学NAIST)で行った、ミーティング@奈良「創発ワークショップ:研究開発型ベンチャービジネス検討」は得るものが多い、貴重な経験となりました。

ワークショップの内容はOBIIのブログにアップされています。

ワークショップ、懇親会、さらには学生寮のラウンジに場所を変えての2次会と進むにつれて議論も活発に。プログラムの他の講師陣も交えて、ビジネスコンテストに参加するという学生グループのプレゼン資料についてブラッシュアップしたり、新しいサービスのコンセプトや収益モデルについて深夜まで議論したり、大変楽しい時間を過ごせました。
今回参加させてもらったプログラムは「研究開発型ベンチャーのすすめ」というNAISTのMOT公開プログラムで日程は2日間。個人的にも興味がある内容だったので、講義を担当する時間より早く大学に到着して東京大学産学連携本部の田畑友啓特任准教授の「理系の独立・起業を考える」とJTPA日本代表の中村孝一郎さんの「基礎研究のブレークスルーから実用化のマドルスルーへ-My Saga in Silicon Valley-」を聴講しました。


中村さんは、梅田望夫氏のフォーサイトの連載でも紹介されていたことなどから一度お会いしたいと思っていたのですが、シリコンバレーでの経験も聞くことが出来てラッキーでした(会いたいと思っていたら会えるものですね)。
中村さんが関わったシリコンバレーのベンチャーの話、西海岸を目指す開拓者が通ったオーバーランドトレイルと自身の研究を重ね合わせた説明。デスバレーは避けては通れないこと、高田屋嘉兵衛が海流を読み海峡を渡ったことと新しい研究論文は最初は評価されないこと、苦しいこともあっただろうけど、どれも楽しく話されていました。

田畑准教授からは、理系研究者にとってPh.Dの大切さと新しいスタイルの提案がありました。大企業のジレンマ、スモールビジネスとそのケーススタディの紹介、新しい知的生産は様々な道のプロが集まって挑む「オーシャンズ11」(OBIIはオーシャンズ6分の1みたいなものか…)、文系の私にとっても参考になるものでした。

中村さんの話も、田畑准教授の話も、自分自身の問題意識と重なる部分が多くありました。中村さんにはブログで『こういう面白い活動をやっている人たちがいるんだなぁと、こちらも何か元気が湧いてくるような噺だった』とコメントもいただきましたが、OBIIは居酒屋談義で文句を言うぐらいなら、何か面白くするために楽しく行動を進めてるわけですが、新聞で取り上げていただいたり、大学でのワークショップが実現したり、色々な人に会えたり、やっていればいいことがあるなと思うこのごろです。

理系の優秀な大学院生が集まっている奈良先端大のまじめな気風に触れることができ、手探りでワークショップを進めているOBII事務局としても良い勉強になりました。
改めて、貴重な場を与えていただいた関係者の皆様にお礼申し上げます。



OBIIでは8月18・19日にイノベーション合宿@新潟「地域活性化合宿in南魚沼」を行います。地域格差や地域の活性化に関心がある方、ボランティア、NPOの方などのご参加をお待ちしています。詳しい内容や申し込みはOBIIのブログをご覧ください。