ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

MSN毎日インタラクティブを終了して毎日が失うもの

毎日新聞と組んでいたマイクロソフトが、産経新聞と新しいニュースサイトを展開することについて、毎日新聞社からのお知らせがウェブ上にも掲載されていました。

毎日新聞社は10月1日、インターネットの新たな総合情報サイト「mainichi.jp」を開設します。

とあります。現在のMSN毎日インタラクティブ
http://www.mainichi-msn.co.jp/
毎日の企業情報などを紹介するサイトは
http://www.mainichi.co.jp/

これらとは別のドメインでの展開となるようです。
ネット上で入手した某新聞社の広告資料によると、新聞社各サイトのアクセス数(PV/月)とユニークユーザー(人/月)は

MSN毎日インタラクティブ:511百万、14百万、朝日コム:376百万、9百万、読売オンライン:266百万、日経ネット:200百万、サンケイウェブ:64百万

となっています。

参考にAlexaでも過去3年間の各新聞社のアクセス数を調べてみました。

青:毎日MSN、茶色:産経ウェブ、薄い茶色:イザ!、緑:朝日コム、黒:読売オンライン

ページビュー

トラフィックランクトレンド











Alexaはグラフに変動があるものの(全体の傾向を把握するためには使える)MSN毎日が新聞系サイトで最もアクセスを集めていることは明らかです。

しかし、仮に新しいドメインからスタートするとすれば、アクセス数が減少することは避けられないでしょう。いくら新聞社の多くが、数週間から長くて数ヶ月で記事を消してしまうとはいえ、検索エンジン、ブログ、ソーシャルブックマーク、などからのリンク、RSSリーダーの登録数は、アクセスに重要な役割を果たしているからです。

Alexaでmainichi.co.jpとMSNを入力して5年間のページビューを比べてみると










となっています。



ブログでもそうなのですが、ウェブ上のドメインとその上にアーカイブとして積み重ねてきたコンテンツは貴重な資産なのですが、(毎日がMSとどのようなことがあったかは分かりませんが)今回ドメインを変えてしまうことで、毎日新聞はウェブ上の資産を失ったことは間違いないでしょう。

ページランクページランクは新聞社のサイトなので、新ドメインでスタートしたら比較的高い値がすぐにつきそうですが)やアクセス数を考えると「もったいない」気もします(ということに気付いているかどうかも疑問ですが)。