「へんな会社の作り方」近藤淳也
はてなの近藤さんの本。新宿南口の紀伊国屋で平積みしているのを見かけて「買おうかな」と思っていたところ、出版元の翔泳社さんから送っていただきました。
はてな流の仕事のやり方である、立ったままの会議、ダンボールとコピー用紙にで作った進行管理システム「あしか」、ペアプログラミング、合宿、ユーザーとともに発展していくサービス開発などについて分かりやすく語られています。情報共有、サービス開発などのあり方について(近藤さんの言うように)「ビジネス書」として読めます。決して、○億円儲けるとか、○流仕事が会社を…のようなノウハウビジネス書ではなく、近藤さんの根底に流れる「まっすぐさ」が「じんわり」と伝わる本です。
生徒会長として高校の制服の廃止を提案したこと(私も「違反制服を着るよりも規則を見直せばいいじゃないの?」と何かの会で話したら、まったく反応無かったという経験あり。ルールを破るのが楽しいのであり、別に違反制服が着たいわけではない)とゲームの大富豪(大貧民)で企業家としての大切さを教えたこと… 興味深いエピソードとともに語られる近藤語録の中で、最も響いたのはこれ。
そもそも人生に目的なんて無いのですから、真剣に取り組めるゲームを各自が探さなくてはなりません
それにしても、はてなという会社が「変」「ユニーク」と紹介されればされるほど、日本の多くの会社のほうがよほどおかしいという逆説を感じずにはいられません。
仕事や組織の問題で、「なぜ」「どうして」にぶつかった際に、シンプルな解を導くと案外見えてくることがあります。難しく考えたり、言い訳がましいときは、だいたい何か保身や困難を先読みしている場合が多いのですが、この本を読むと「なぜ」「どうして」の解に徹底的にシンプルに取り組んでいるのだなと感じます。
近藤さんは『日本でミーティングをしていて「仕事が楽しい」「やりたいことをやっている」という雰囲気を感じる相手と出会うことはあまりありません』と書かれています。仕事は(現状に満足することなく)楽しくやりたいし、「楽しそうですね」(通常この発言は皮肉であるケースも多いので注意)と言われたいものです。
追伸 近藤さんが京都の西山に「ドカーンと建てたい」というはてな本社ビル(想像図)かっこいい。いつか実現するといいですね。
追伸2 そういえば梅田さんの出版パーティのときに川崎さんに話した、はてなロゴペーパークラフトと携帯ストラップどうなったのかなー(はてなアイデアをみたらマグカップはあった)。ぜひ作ってほしいものです。

はてなの本 (NET TRAVELLERS 200Xシリーズ)
- 作者: 田口和裕,松永英明,上ノ郷谷太一
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2004/09/09
- メディア: 単行本
- 購入: 30人 クリック: 1,223回
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- 作者: 田中良和
- 出版社/メーカー: KKベストセラーズ
- 発売日: 2005/10/22
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