ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

ゼミ合宿2019「しろうま學舎」のお手伝いと研究

ゼミの夏合宿拠点は、白馬高校の敷地内にある公営塾「しろうま學舎」の会議室です。アルプスが窓からきれいに見えます。

學舎を利用するのは白馬高校生。生徒数が減少して分校化の危機になり、地元が存続するために全国から学生を集めています。村内に塾がなかったことから、白馬村と小谷村が協力して立ち上げ、運営しているのです。

3年生から院生は學舎のお手伝いをしながら、研究を進めています。2年生は「白馬の魅力」を探るために街にフィールドワークに出ています。

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ゼミ生が担当しているフェイクニュースや災害情報、ニュース接触などについて、普段はできなかった細かいデータの確認や深い議論をする「研究合宿」化しています。連続かつ集中してできるので、これはこれでいい。  

ちょっと研究の議論に疲れたら、白馬駅近くに路面店を出しているノースフェイスとパタゴニアを見学。どちらもおしゃれなお店ですが、置いてある冊子やカタログなどについて議論が白熱するところはうちのゼミだなと思います。

夜は、ヤフーの拠点だった白馬ノルウェービレッジで信州大学中央大学とカレーパーティー

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ざっときた夕立が上がりいい感じの風が吹く中、お米、野菜、ルーまで地元産にこだわったカレーを美味しく頂きました。これまでで一番世の中のイメージする「ゼミ合宿」に近いかもしれません…

2019年のゼミ夏合宿は長野県白馬村。信州大学のイベントに加わり高校生と交流します

代ゼミの7回目の夏合宿は長野県白馬村で実施します。信州大学の取り組みに加わり、白馬高校生や地元の方との交流を実施します。

法政大学の学生の多くは首都圏とその周辺から通学しており、地方出身者は3割となっています。四国・徳島出身で地方を見て、経験してもらうことに意味があると考え、毎年ゼミの夏合宿は地方で行ってきました。これまで、沖縄県島根県、栃木県足利などで実施してきました。昨年は福島県白河市で高校生と交流しました。

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2019年度は白馬で高校生の学習支援やキャリサポートを行う予定です。基本的に信州大学白馬村と実施している枠組みに参加する形になります。決まっているのは、8月7日夜の「じもとーく白馬」(2日は参加しません。信州大学生が実施します)と 8月8・9日の「白馬・小谷の魅力」発見です。

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「白馬・小谷の魅力」発見は、信州大学、法政大学、長野県立大学と白馬高校生が一緒に地域の魅力を探すワークショップです。多彩なインプットやワークショップが用意されており楽しみです。

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法政大学に「メディア環境設計研究所」を設立し、第一回の研究会を行いました

人が暮らしやすく、社会的につながることができるメディア環境を設計することを目的として、特定課題研究所「メディア環境設計研究所」を設立し、7月20日に第一回研究会を行いました。

 研究所の構想は3年以上前からあり、準備会合を重ねてきましたが、ようやく方向性が決まったのが春、学内の手続きが終わったのが5月でした。

設立の問題意識は、スマートフォンソーシャルメディアの普及により、フィルターバブルやエコーチェンバーといった問題が指摘されるようになり、「つながる」メディアのはずが、人々が「分断」されていく状況をどのように捉え、社会的に解決するかです。解決のアプローチとして、コンテンツの質向上や取材力の強化(ファクトチェックなど)も考えられますが、それだけにとどまらず、メディア環境全体を再設計していく必要があると考え、「メディア環境設計研究所」と名付けました。

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人を中心に未来のメディアをデザインする 特定課題研究所「メディア環境設計研究所」設立-「第一回研究会」7月20日(土)実施-|法政大学

 AI(Artificial Intelligence)社会やIoT(Internet of Things)社会の到来が間近に迫り、家電や車などにより生活に関わるあらゆるモノがメディア化することが予想されています。いつでも、どこでも、インターネットにつながることで、人々の暮らしは便利になる一方で、フェイクニュースの拡散、プライバシーの侵害、社会の分断などの課題が浮き彫りとなり、民主主義社会が揺らいでいます。本研究所は、このような課題に対し、人間中心のアプローチによる解決を目指します。

 ソーシャルメディアに囲まれた環境の特徴

第一回研究会では、いずれも研究所の特任研究員に就任頂く予定の、softdevice inc.の野々山正章さんと、博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所の吉川昌孝さんからプレゼンがあり、参加者との議論が行われました。

野々山さんからは「ミドルメディアのプロトタイピングから見える大学生のニュース意識」というタイトルで、非常勤講師を務める京都造形大学で行った授業を元に、大学生が考えた新たなニュースサービスから、ニュースへの意識を紐解いていくというもの。大学生の提案は、主に「共有型」「リズム型」「偶然型」の3タイプあり、これが従来のマスメディアの共有や時間軸によるリズムとどう違うのか議論になりました。

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吉川さんからは、メディア環境研究所が実施している「メディア定点調査2019」(PDF)から、スマホとテレビの増加によりメディア総接触時間が初めて400分台に突入したとの紹介がありました。さらに、ユーザーの1日の追跡するエスノグラフィー調査から、大量の情報を浴びるように摂取する状況はマズイと思いながらもやめるつもりはなく、その状況を前提に、自ら媒体を選び、良い時間を作ろうとする姿を「新しいメディア満足の作り方」とのタイトルでプレゼンがありました。

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また、藤代ゼミ生による「大学生のニュースに対する態度-沖縄のフェイクニュース調査から-」の簡単な発表もありました。

ハズレを引きたくない、メディアへの適度な距離感

共通するのは、玉石混交の情報が多いことは前提、移動中でも調理中でも、いつでもどこでも見ることができる「オンデマンド」な状況になり、ハズレを引きたくない、多様なコンテンツへの接触が前提ゆえにコミュニケーションに悩み、ずっと接しているにもかかわらず、メディアには適度な距離感を持つなど、一見矛盾するようにみえる意識や行動が見られました。

そして近代とマスメディアが作り出してきた時間概念があいまいになり、感情や身体性と情報・ニュース接触との関係性が従来と異なっているのではないか、という議論に進んで行きました。

マスメディアの参加者からは、良いコンテンツ、良いタイミング(時間)で提供すれば「メディア満足」が作れるのではないか、という話が出ました。朝刊や夕刊、月9などマスメディアが作り出すリズムですが、そうではなく、個人が自分の行為をきっかけにしてコンテンツを選ぶ時代だという話が大学生から出て、感覚のズレが顕になりました。

ソーシャルメディア環境に囲まれた人たちは、マスメディア環境を前提とした人たちとは「何かが違う」ことはぼんやりと見えてきましたが、十分に説明したり、言葉にしたり、することはできませんでした。引き続き研究して行きたいと思います。

 議論の視点や論点をグラレコで

softdevice inc.の久保田麻美(くぼみ)さんに、グラフィックレコーディングを担当して頂きました。上の2枚の図も久保田さんによるものです。

発表40分+ディスカッション50分を2セットという、発表よりもディスカッションに比重を置いたタイムスケジュール。色々なイベントに行きましたが、正直なところ、これほど面白い議論を見たのは初めてです。

このような研究会でのグラレコの意義についても考えました。この日の議論をもとに研究をまとめていく狙いがあると聞いていたので、グラレコがこれからの研究の議論に役立てるよう、ディスカッションで生まれた視点や論点をしっかりつかまえることをミッションとし、挑みました。

下記noteへのリンクから久保田さんによる研究会のグラレコをご覧いただけます。

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サボテンが真田丸とつながる?法政メ社「観客参加型ドラマ」設計ワークショップ

法政大学社会学部メディア社会学科(メ社)の 「設計」コースでは、2年生を対象にした1日ワークショップ「観客参加型ドラマの設計」を行いました。

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ソーシャル時代に求められるメディア「設計」

メ社では、2018年度から新カリキュラムに移行し、「表現」「分析」「設計」の3つのコース制となり、2年次から各コースに別れて学びます。表現や分析は分かりやすいのですが、「設計」というのは何だか説明してもよく分からない。では、体験してもらおうということで、4人の教員*1が協力してワークショップを行うことになりました。

マスメディア時代は、テレビ局や新聞社が伝えるコンテンツは完パケ(完全パッケージ)で、視聴者や読者はそれを楽しむだけでした。情報過多な現状は「良いコンテンツを作れば見てくれる」ほど甘い状況ではありません。

  • 多様な媒体や空間、イベントといった多様なメディアを利用し、伝わるように工夫する必要があります。
  • ソーシャルメディア時代となり、誰もが発信者となったことで、人々に参加を促す仕掛けづくりが求められるようになっています。

これらを踏まえてメディア「設計」を考えるのが「設計」コースです。

ゲストは「新選組」「真田丸」などの演出やプロデュースを手がけたNHK放送文化研究所吉川邦夫さん。ソーシャルメディアで話題となり、多くのファンをつくった「真田丸」のチーフプロデューサー吉川さん以上の適任者はいるでしょうか。

ワークショップの目的を、観客参加型のドラマの設計作業を通して、表現の面白さ、奥深さを知る。到達目標を、コースに参加したばかりの2年生が、自身で表現したいテーマを発見する、と設定しました。

無茶ぶり!地元と真田丸の「交点」をつくる

ワークショップの下敷きになったのは、NHK宇都宮局開局75周年記念で制作された朗読劇「コミチャン!」。小山市にあるケーブルテレビ局にアナウンサー志望の新人(小栗さくらさん)が入ってくることで、ベテランプロデューサー(栗原英雄さん=)とディレクター(村上新悟さん)の心が動かされ、地元とローカルメディアの役割に向き合うというストーリー*2

学生には、地域を選び、その地域に関わる何かを取り上げ、ストーリーにするという大枠を提示。その上で、1.上演場所、2.キャスト(真田丸から3名を選ぶ)、3.真田丸と「地域」の交点、4.観客が参加する仕掛け、の4つを「設計」し、表現を広く(誰がみても面白い)、深い(ファンがみるとより面白い)、表現を目指してほしいと伝えます。

ガイダンスでは、演出依頼を受けた吉川さんが、千人入る市民ホールから小山駅前のアートスクール内の300人のホールに変更した、などの事実を説明しますが、「設計」の意図は説明しません。学生は、事前視聴が予習となっていた「真田丸」、「コミチャン!」のウェブサイトなどを頼りに、進めるしかありません。どうみても無茶ぶり…

3人1組となった学生は、自己紹介をしてそれぞれの出身地や住んでいる地域について調べていきます。5つのグループが選んだ地元は「札幌」「福岡」「蒲田」「品川」「春日井市」。「春日井市?」「クレヨンしんちゃん?」「それは春日部です」といったやり取りが行われるほど、知られてない場所を選んだチームを心配する教員たち。

各チームお昼を食べながら議論を続け、いよいよ企画発表です(ナレ進)。

企画発表では、チームの考えを軸に学生、吉川さん、教員が、アドバイスやより面白く設計するためのアイデア出しを行います。

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サボテンと真田丸でラブコメ

春日井市チームが選んだのは市の名物サボテン。実は同市のサボテンは国内シェア8割を占める名物なのです。台風で打撃を受けてサボテン栽培を始めた果樹園農家の父に草刈正雄さん、サボテン園を託されて市の職員を辞めて跡継ぎになる堺雅人さん、その幼馴染に長澤まさみさん*3

サボテンという意外性、市民参加イベントも考えられており、反応は上々。「たんに長澤さんを起用したいだけでは?」という指摘にも、台湾のサボテンかき氷が食べたいと長澤さんがコメントしているニュース記事を提示して、何とかつながりを説明します。

春日井市では、小学校の給食にサボテン料理が出たり、イベントで展示があったり、するものの自宅で食べることは少なく、まずは地元から広げたいというチームの意見に、「サボテンを食べるのをタピオカの次のブームにできる」と盛り上がるものの、普通の地域振興物語になって内輪化し、多くの人に興味を持ってもらえないのではという疑問が…

重苦しい雰囲気になりかけた時、「コミチャン!」を企画した担当者から「恋愛物語はどうか」との一言が飛び出して、アイデア出しが加速。「自宅に来た堺さんが、実はサボテンが大嫌いで、気持ち悪いと思わず言ってしまい、お父さんに怒られるとかどうか」「食べてもらうために長澤さんが、サボテンかき氷を開発する」など、生き生きとしたストーリー像が見え始めます。

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交通の要所品川駅を沼田城と見立てる

品川チームのストーリーは、23区が駅や観光スポットを取り合う状況となり、品川区は港区に取られた品川駅を取り戻そうとし、目黒区は目黒駅を取り戻そうと抗争を繰り広げるが、連合して都庁を擁する新宿区を倒そうとなる、というもの。配役を、品川区に堺さん、港区に高嶋政伸さん、目黒区に内野聖陽さん*4で、交通の要所である品川駅を沼田城と見立て、沼田裁定をモチーフにしたもの。上映は品川区内を走るタクシーの液晶画面。

さっそく学生から「擬人化なのか、区長なのかどちらか」という質問が飛びます。吉川さんが「最初は擬人化なのかなと思ったら、東京再編時にどの区が天下を取れるかのリーダー話という作り方もあるのでは」とアドバイス。「ボードゲームのイメージ。モノポリのようなゲームをやりながら、船の博物館はそちらに、いやいや、我々は駅を頂きたい」と映像シーンにまで話が膨らんでいきます。

「雇われ区長が必死になって交渉したら、クーデターが起こってしまうとか」「多摩地区も参戦だ!」「駅に人格があって、品川駅を港区が誘ったというのはどうか」。弱かった、4.観客が参加する仕掛けについても、「Ingressのようなゲームと連動し、毎週勢力図が変化するというのはどうか。視聴者が参加しないと自分の区が負ける」というアイデアが出て大盛り上がり。

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実は品川チームは、品川宿や鉄道の話を調べるもののストーリー化に苦戦していたのですが、「品川駅や高層ビルは実は港区だが、品川区と勘違いしてもらっていてよい」という話から、街を示す言葉と実際のエリアのズレに着目し、戦国時代の領土拡大につなげたことが良かったのでしょう。

真田丸から考えるのではなく、地域の魅力こそ重要

一方で、真田丸ありきで地域の何かを結びつけようと苦戦したチームもあり、吉川さんからは「この時点ではうまくいかなくても、もっと調べたり、考えたり、すれば何か引っかかる。諦めずに取り組んでほしい」とフォローがありました。ドラマやアニメなどのコンテンツによる、地域への集客効果は一過性に終わりがちです。武者行列などが行われる上田真田まつりは、真田丸の放送後も10万人以上の来場者が続き、「真田丸のファンが上田の良さに気づいてリピートする。上田の皆さんの努力のたまもの」と吉川さんは言います。

目標である、表現を広く(誰がみても面白い)、深い(ファンがみるとより面白い)は、真田丸や俳優のファンが真田丸ネタを目当てに地域にやってきて、普遍的な魅力に触れてその地域のファンになってもらうことを設計することでもあり、地域の内輪受けにとどまらず、地域の人たちが真田丸ファンになることを設計することでもあります。自分が面白いと思っているものを、多くの人にも面白いと思ってもらうことが「交点」の設計と言えるでしょう。

そして、観客の参加は、地域の人々の何気ない疑問や日常と思っていたものの意外性から生まれてくるもので、メディアやアプリはツールであり、メディア設計の本質ではありません。

午前中に始まったワークショップは時間を超えて、白熱した議論が繰り広げられ、終わる頃にはすっかり日が暮れていました。刺激を受けた何人かの学生は、残って吉川さんと立ち話していました。充実したような、悔しそうな、表情が入り混じった学生たちは「とても頭を使って疲れました」と笑顔で帰宅していきました。手伝ってくれたゼミ生たちと夕食を食べながら振り返りをして、さらに盛り上がったのでした。

この記事でメ社「設計」コースが目指す方向性を知って頂けるとありがたいですし、Google News Labの講座、設計ワークショップに引き続き、ワクワクする面白い取り組みを仕掛けていきますので、楽しみにしておいてください。吉川さんありがとうございました。教員、ゼミ生もお疲れ様でした。

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*1:ネットワークと組織の宇野斉さん、デジタル情報環境の土橋臣吾さん、今年度から加わったヒューマンインターフェース・インタラクションの橋爪絢子さん、ソーシャルメディア論の藤代

*2:栗原さんは真田信尹役、村上さんは直江兼続役。ナゾの重要キャラクターとして小山田茂誠役を演じた高木渉さんも出演。脚本は河原綱家役の大野泰広さん

*3:草刈さんは真田昌幸役、堺さんは真田信繁役、長澤さんは信繁の幼馴染きり役

*4:高嶋さんは北条氏政役、内野さんは徳川家康

法政メ社の新入生を対象に、Google「ニュースラボ」フェローによる講義が行われました

法政大学社会学部メディア社会学科(メ社)で4月11日から、Google News Lab(グーグルニュースラボ)の井上直樹フェローによる講義とワークショップがはじまりました。2019年度のメ社の新入生の約180人ほぼ全員(履修が確定してないので、現時点での暫定数)が、グーグルの基本的な仕組み、検索やマップを利用した情報確認のスキルを学びます。

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法政大学社会学部は昨年、Googleニュースラボが世界で展開している「Google News Initiative University Network」に国内で初めて加わりました。

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メディア社会について学ぶ入門科目で「基礎編」の講義を受けた後、少人数に分かれるコンピュータ入門の時間を利用して「ファクトチェック編」に取り組みます。

11日に行われた「基礎編」は、新入生に、2・3年生も加わった200人超が受講。井上さんから、グーグル検索、特定キーワードを除外する「-(マイナス)」や特定のサイト内のデータを検索する「site:」など、検索精度を高める手法や、地図、トレンドなど、Googleの主要サービスの使い方を学びました。

トレンドでは、他大学と比較して、法政大学の検索ボリュームがどう推移しているか、関連しているキーワードに違いがあるのか、をパソコンを使いながら提示。

Googleアースを使い殺害現場を特定したBBCの「Cameroon atrocity: Finding the soldiers who killed this woman」など報道の取り組みの紹介もありました。

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「ファクトチェック編」は、コンピュータ入門の17クラスを対象に、4月末までに順次行われます。パソコンを利用して画像検索を使った画像の確認、グーグルマップ、ストリートビューなどを活用した現場確認などのツールを使いながら、実際に確認作業を行うことになっています。

メディア社会学科では、コンピュータ入門・プログラミング入門の受講を推奨し、昨年度もほぼ全員が履修しており、デジタルやソーシャル化が進展する新たなメディア環境に対応した取り組みが進んでいます。Google News Labとの取り組み以外にも、面白い取り組みを準備中ですので、決まり次第ブログでも紹介していきます!

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福島県白河市の魅力を紹介した冊子「ちらり、しらかわ」が出来ました

法政大学社会学部藤代ゼミでは、福島県白河市の魅力を紹介した冊子「ちらり、しらかわ」を制作しました。

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ゼミでは2018年の夏、JR白河駅近くの「コミュニティ・カフェ EMANON」を拠点に夏合宿を行い、地域の取材や高校生を交えたワークショップなどを行いました。

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ゼミ生は、合宿以降も何度か白河に通い、街を歩き、話をして、「しらかわらしさ」とは何かを考えました。そして、話すと「ちらり」と見える面白さに注目し、文章をまとめて冊子を作り上げました。

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ゼミ生からのメッセージです。

東京から来た大学生がしらかわを巡って、出会った人たちから「ちらり」と見えたしらかわの、興味深い!と思ったものを集めました。普段当たり前すぎて外の人に言わなかったり、何処かで見たことのあるほんのちょっとした、しらかわのエピソードです。是非しらかわの方々に読んでいただきたいです。 −−藤代ゼミ生一同

完成した冊子をゼミ生が取材先などをまわり手渡ししてきました。

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合宿中、よく食べに行ったパン屋さんにも置いて頂きました。
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冊子は「EMANON」や取材にご協力頂いた店舗や公共施設に置いてあります。なお、この冊子は「平成30年度 うつくしまふくしま基金」の助成を受けて制作しています。関係者の皆様に感謝申し上げます。

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法政大学社会学部でGoogle「ニュースラボ」フェローによる講義が行われました

法政大学社会学部メディア社会学科では、10月17日・18日にGoogleニュースラボのフェローである井上さんによる講義が行われました。メ社入門Ⅱの受講者は「基礎編」を、コンピュータ入門やウェブジャーナリズム実習の受講者は「ファクトチェック編」に取り組みました。

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「基礎編」では、検索、地図、トレンド、アースなど、Googleの各サービスの使い方が紹介されました。また、これらのサービスを使った報道事例も紹介がありました。

  • 現地の写真や動画などとGoogleアースを組み合わせてラスベガスで起きた乱射事件を報じたニューヨーク・タイムズの「Reporting on Las Vegas, Pixel by Pixel 」

www.nytimes.com

 

www.youtube.com

 また、井上さんが西日本新聞の記者時代に取り組んだテクノロジーを使った報道事例の紹介もありました。

  • 熊本地震の被害をスマホのセンサーとGPSを使って明らかにしたものです。「路面の段差解消 道半ば 地震から8カ月、工事対象2400カ所 国道3号、高森線も広範に」 

qbiz.jp

メ社入門Ⅱの受講者は1年生約200人。サービスの紹介だけでなく、スマートフォンを使ったファイル指定などのオプションや画像検索の実践を行いました。

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法政大学社会学部は、Googleニュースラボが世界で展開している「Google News Initiative University Network」に国内で初めて加わりました。今後も講義などで連携していきます。

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