ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』が第29回地方出版文化功労賞を受賞しました。

全国の地方出版物を対象にした第29回地方出版文化功労賞(ブックインとっとり実行委主催)にローカルジャーナリスト田中輝美さんと法政大学藤代ゼミで出版した『地域ではたらく「風の人」という新しい選択』(ハーベスト出版)が選ばれました。

地域ではたらく「風の人」という新しい選択

地域ではたらく「風の人」という新しい選択

  • 作者: 田中 輝美,藤代 裕之,法政大学藤代裕之研究室
  • 出版社/メーカー: ハーベスト出版
  • 発売日: 2015/08/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 応募はなんと約500点もあったそうです。功労賞は一番良い賞で、過去2年は該当作品ナシだったとのことで、高く評価頂いてとてもありがたいです。奨励賞には「獄中メモは問う 作文教育が罪にされた時代 (道新選書)」(北海道新聞社)が選ばれています。おめでとうございます。

地域ではたらく「風の人」という新しい選択の受賞理由は以下の通りです。 

<受賞理由>

①もともとは普通の人(少なくとも地域活性化に強い関心を持たなかった人)がそれぞれの活動で大きな足跡を残す過程を、取り上げられた人の本音とともに、生きた言葉で語られることが驚きと納得感、さらには読後の充実感を与える。
②地方には一片の興味もなかった者もいる学生たちが、地域で働くことの意義をそれぞれなりに考えてインタビューを行っており、また、その反作用も含め、各章末の取材記に(模範解答ではない)光るものがみられる。
③学生、指導教員、ローカルジャーナリストの三者の立ち位置や考え方の違いがうまく作用し、類本を一歩超えた「多くの人に読んでもらいたい」本となっている。

 

この本はもともと田中さんとの共著で企画していたのですが、幾つかの出版社に持ち込んだものの通らず、クラウドファンディング(FAAVO)を使って資金を集め、ハーベスト出版が引き受けてくれたのでした。詳しくは以前の記事に書きました。おかげで、煽ったタイトルではなく、伝えたいタイトル、シンプルで素敵な表紙、冒頭にカラーページを入れるという贅沢な本に仕上がりました。

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賞は多くの支援者の方、伴走してくれた編集者、拙い学生へのインタビューに応じてくれた風の人の皆さんのおかげです。みんなで一緒につくった本。まだ読んでない方はぜひ読んで見て下さい!