ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

「ジャーナリストエデュケーションフォーラム2010」終了しました

表現や伝える技術や倫理を学ぶ手法や考え方を共有する「ジャーナリストエデュケーションフォーラム2010」は無事に終了しました。東海大学まで足を運んで頂いた、ゲストや参加者の皆様、会場を手配してくれた河井先生、関わった全ての皆様に御礼を申し上げます。ありがとうございました。そして、準備を進めてきた学生運営のみんなお疲れさまでした。

夏のイベントで起きた事を話す『メディアスクラム、誤報、取材拒否… 大学生による記者体験プログラムで何が起きたか、何を学んだか』では、村人役の山口さん、原田さん、善名さん、から役柄として準備した事、現場で起きた事や伝えてほしかった想い、デスク役の町田さんからはデスクの控え室で起きたことや学生とのやり取り、学んだことを説明してもらいました。
参加していない人にとっては分かりにくいセッションであったかもしれませんが、取材経験もない大学生・大学院生が現場で浮き足立ってしまったこと、予断を持って取材に望んだり、事前に出来上がったストーリーを現場に当てはめようとしたりすること、時間が限られている中で焦ってしまったこと、裏を取る事の難しさ、は特別なことではなく条件が揃えば起こりえることが感じて頂けたのではないでしょうか。

ワークショップセッションでは、早稲田大学Jスクールの瀬川さん、前朝日ジャーナリスト学校の五十嵐さん、ARGの岡本さん、Yahoo!ニュースの奥村さんと伊藤さん、広報コンサルタントの石川さん、広告会社勤務の安藤さん、グロービス経営大学院の川上さん、と多彩なゲストに参加頂きました。初めてのイベントでもあり、至らない部分も多々あったと思いますが、皆さんの指摘を参考にして改善していきます。
進行などを確認していたので、各セッションを少しずつしか見えなかったのですが、五十嵐さんによる「欧米ジャーナリスト教育のいま」では、「米ジャーナリスト教育の現場ではメディア起業論が熱い」「自分の職は自分で作れ」というのは気になりました。次回は考えてみたいプログラムです。

ツイッターでの感想をいくつか紹介します。のハッシュタグは #jef2010です。

@rikopin_ 誰でも情報発信が出来る今に、ジャーナリストは何をしていくか向き合うことが必要だと思いました。伝える側と伝えられる側に齟齬がある、って言うだけでなくてそれは何から生まれるのか、で何が出来るのか。をきちんと把握すること
@YuzoAkakura フリーのジャーナリスト、企業に所属しているジャーナリスト、ジャーナリストを目指している学生、ジャーナリズムを支えている人、そしてジャーナリズムに興味がある人。様々な立場からの多様な意見や考えは、とても新鮮ですね。
@Sho_Kandy 来場者にマスコミ・広告業界の方が多くてビックリ。でも内容は、業界人から一端の大学生まで幅広い層に対応したもので良かった。
@yamasaccho もやっとしてたニュースやジャーナリズムの関わりを整理することができました。ありがとうございました。
@RAGU_1124 お疲れ様でした。正直、あの時間であれだけの素材は盛り込み過ぎでしたね。最初のパネルも合宿の映像を流すなどして、こちら側と前提条件を共有したほうがよかったですね。理解が大変でした。学生に方にも謝々
@ki_chiro: グロービス経営大学院の川上慎市郎さんによる漫画『海猿』を用いたケースメソッドは、大変勉強になった。自分が登場人物になった時どうするか、を考えるのは誰かの講演を聞いて議論するのとは違う。この場合、組織論も多いに絡んでたのが面白かったのかも。
@yoshitomojp 今日はとても勉強になりました!なぜジャーナリズムが問われるか、ネットジャーナリズムの課題、誰のために記事を書くのか、組織と個人の倫理の課題、ディスカッションで深まる視点、考え続けたいと思います!
@s_yuikawa: 最後に運営委員の方が言っていた「帰りの電車でも眉間に皺寄せながらジャーナリズムについて考えて」という言葉。とても大切なことだし、電車だけと言わず今後も常に考えていきたいです。

@s_yuikawaさんはブログも書いてくれています。これからの「伝える」の話をしよう(Even Better Tomorrow)。ありがとうございます。フォーラムの模様は後日、運営ブログなどで紹介していく予定です。