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ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

新聞労連の抗議声明、次官会見廃止「新たなメディア規制」こそ歴史に名を汚すことを自覚すべき

日本新聞労働組合連合新聞労連)が17日に、「新たなメディア規制である省庁会見の廃止に抗議する」という声明を出しました。一部を抜粋します。

民主、社民、国民新の3党による鳩山連立内閣は、政権交代が実現したその日に新たなメディア規制を打ち出してきた。各省事務次官会議の廃止に伴い、毎週行われてきた事務次官の定例記者会見を廃止することを申し合わせた。さらに、消費者庁長官、気象庁長官、警察庁長官、公正取引委員会事務総長の定例会見も中止となるなど、事務次官以外の行政機関の長にまで記者会見中止の動きが広がっている。権力の監視を使命とするジャーナリズムにとって、事務次官等の記者会見は政策形成過程を国民に明らかにするうえでも不可欠な取材の場である。時の政権の意向で一方的に廃止することは取材の自由を侵し、ひいては市民の知る権利を制約する暴挙というほかない。全国の新聞・通信社の労働組合で作る産別組織として強く抗議するとともに、会見廃止措置のすみやかな撤回を求める。
歴史的な政権交代で熱に浮かれ、報道機関の役割をあまりにも軽んじてしまっているのではないか。そもそも事務次官会見をはじめ省庁会見は、報道機関側が官僚機構に説明責任を果たす場として開催を求めて実現してきた歴史がある。行政機関の長や上層部が何を考え、何をしようとしているのか、何をしたのかを公開の場で直接問いただし、市民の知る権利に応えるためである。そうした経緯を顧みることなく、権力を手にした途端に一方的に記者会見を廃止することは、報道の自由への不当な介入にほかならない。日米間の密約の公開を約束し、情報公開をうたう新内閣には、記者会見の廃止をすみやかに撤回することを求める。もし、このまま廃止方針を変えなければ、「言論統制内閣」として歴史に名を汚すことを自覚すべきである。

記者クラブ問題には一言も触れずに「市民の知る権利に応える」とは心底呆れてしまいます。このズレぐあいが、いまのマスメディアの危機をあらわしていると思います。
ネットでは昨日に引き続き、J-CASTニュースによるまとめ記事、ネット「締め出し」首相会見 民主党と記者クラブに批判噴出やビデオジャーナリスト神保哲生氏による記者会見をオープンにするのは簡単なことですよがアップされていますが、今朝の新聞は見た限りどの社もクラブ問題には触れていませんでした。その一方で、次官会見廃止について大きく取り上げてます。
情報は他のメディアによって「漏洩」しており、問題を取り上げなければ読者の信頼を落とすだけです。ただ、ここまで声明で強く抗議しているところを見ると、本当にネットで起きていることを知らないか、無関係と思っているのでしょう。知らぬは新聞記者ばかり…恥ずかしいことです。新聞労連は、記者時代に多くの友人・知人に出会い、いろいろな活動をしてきたベースのひとつだっただけに残念でなりません。
変化は小さいですが、確実に起きています。民主党の逢坂誠二議員は、Twitterで「昨日、総理が決まり組閣。現在、副大臣や政務官の人選中。明日の本会議で、常任委員長が決まる。徐々に政権の体制が決まりつつある。今後、具体的に政策が動き出し行きます。こんな中で、もう既に「公約破り」とか非難の声があるが、ちょっと気が早すぎるかも。政権スタート後、まだ2日目です。」と発言しましたが、ネット上で批判が巻き起こり、数時間後に「記者クラブの件、マニフェストじゃないにせよ、選挙前に鳩山現総理が発言しているのですから、しっかりと実行すべきです。」と軌道修正しました。
これは、従来であれば記者が発言を報じて、追求し、修正される、というプロセスだったはずですが、既存メディアの報道を経ずに行われています。新聞労連も変化を見て、新聞の信頼、ジャーナリズムを取り戻す活動に取り組んでほしいと願います。課題は多いですが、新聞社の人々が集まれる貴重な「場」であることは変わりないはずなので…
追記 民主党の藤末健三議員がTwitterで「@fujisue 総理記者会見のオープン化の件、今官房に入れました。既に批判の大きさは認識している。内閣記者会との慣習と警備の問題が壁だとのこと。私から兎に角前向きにやっていることを見ていただくべきとお伝えしました。逢坂さんなどと連携しながらやってみます。」とつぶやき、逢坂議員が「seiji_ohsaka @fujisue 藤末さん、記者クラブの件、共闘して行動をおこしましょう。」と返しています。一度に変わると思いませんし、行ったり来たりもあるでしょうが、やはり変化は起きています。

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