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ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

これほど高揚感のない選挙も珍しい、民主政権で何が変わるのか見えない

第45回衆議院選挙は、ほとんど開票作業が進んでいない段階から民主党の300議席超えが報道されていました。自民党の大物議員が次々と小選挙区で敗北し、民主党が大勝するというのは、歴史的な瞬間であることは間違いないのですが、個人的には妙に冷めていました。何かが変わるという感じがまるでしないのです。テレビでを見ても「あらゆることが変わる」「チェンジ」などの言葉は聞けるものの、何が変わるのか、あまり具体的に示されることはありません。
大げさな表現でテレビキャスターが速報を伝えるごとに、当選した民主党議員が高揚した顔で喜びを語るごとに、今回の選挙は何が争われたのか、冷静に考えていました。結局、「政権交代」だけだったのではないか。「山が動いた」とか「郵政解散」と似たような空気が日本に広がり、なんとなく民主、の流れが生まれたのではないだろうか、と。民主支持の知人に「なぜ民主党に入れるのか?」と聞いたら「とにかく政権交代」と言っていましたし…。そういう意味では民主党のアジェンダ設定は見事だったのでしょう。
投票をする前に主要各党のマニフェストを確認しましたが、日本をどうしたいのかビジョンがどうにも見えず、どの候補者に、どの党に投票するか悩ましいところがありました。評価はどうであれ、2005年の前回総選挙は郵政改革に賛否という軸がありました(小泉氏の発言は、ワンフレーズポリティクスなどと批判されましたが)。なので、個人的には「政権交代」ではなく「世代交代」をテーマに投票しました。少なくとも若い人のほうが長期的な視野で日本のことを考えてくれると期待してです。
まあ、自民党も民主党も、議員個別に見ればさまざまな考えを持つ人が入り乱れているわけで、やはり二大政党制となるなら、政策で分かれて欲しいものです。そういう意味では、今回は各党に違いが見えにくかったとはいえ、選挙でのマニフェスト浸透はプラス材料でしょう。民主党マニフェストでの約束を実行していくか、これまでのように選挙前の確認だけでなく、中間報告のようなものもあってもいいかなと思います。ばら撒き政策はカンベンしてほしいですが、脱官僚をどう進めていくのか興味があるところですし。