ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

ネット上の「ニュース」とは何か 「量」と「質」の間で揺れる各社

Journalism 4月号
朝日新聞社ジャーナリスト学校が発行している「Journalism(ジャーナリズム)」4月号に『ネット上の「ニュース」とは何か 「量」と「質」の間で揺れる各社』を寄稿しました。
今月号の特集は「ジャーナリスト教育を考える」。
共同通信上智大学教授も務めた藤田博司氏は『メディアと大学が協働する時代 現役記者にも教育の機会を』で、幅広い知識と教養がジャーナリストにとって重要と指摘、そして個人には「わが社の色に染め上げられた」記者ではなく独立した職業ジャーナリストとして意識を持つこと、メディア企業側にも企業の枠を超えた人材育成を求めていて、共感できました。
フランスのジャーナリスト養成教育と歴史、BBCのジャーナリズム学校の取り組み、さらにジャーナリズム・メディア関連の教育を行う国内の大学・大学院の紹介も掲載されています。

視点がメディア企業の範疇から抜け出せていないものや、教育内容が批判精神を持つことや人間教育といった話に終始し、何が学べるのか、ジャーナリズムスクールに行けばどうなるのかという議論が少ないことも気になりますが、日本のジャーナリスト教育の現状を知ることが出来る意欲的な特集になっているのではないでしょうか。

ちなみに、寄稿しているメディアリポートの記事はアサヒコムに公開されており、『ネット上の「ニュース」とは何か 「量」と「質」の間で揺れる各社』だけでなく、「Journalism(ジャーナリズム)」2月号に寄稿した、『2008年メディア状況を象徴 オーマイニュース失敗の「意義」』も読むことが出来ます。
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