ガ島通信

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「デジタルワークスタイル」徳力基彦

デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術
ブログ「tokuriki.com」の徳力さんから著書「デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術」を送っていただきました。ありがとうございます。『インターネット時代の仕事術は会社は教えてくれない』(はじめに、から)、変化の激しい時代に対応したいが悩んでいるビジネスパーソンのために、徳力さんがインターネットから学んだノウハウを紹介した本です。
いろいろな仕事術が紹介されていますが、私もやっているのが「メールの受信箱を空にする」というもの。読む、返事をする、などの処理が終わったメールを受信箱から移動させます。私の場合、電話や書類作成、調整が必要なものをそのまま受信箱に残しToDoとしても利用しています(また、「IT達人の仕事術」でも紹介していただいたのですが、私は名刺を交換した方にGメールでお礼を送り、名刺管理ツールとしても活用しています。よろしければご参考に)。

デジタル・ワークスタイルでは、メール、スケジュール、カレンダー、To Doメモといった仕事の進め方だけでなく、サイトの人気度を測る、クチコミ情報で製品やサービスの未来を予想するなど、ネットから情報をどう集め、分析し、発信する手法についてポイントもまとめられています。ネットリテラシーの高い人であれば「当たり前」のノウハウかもしれませんが、改めて書き起こされると気付くことも多いありました。

イントロダクション「仕事に対する価値観を逆転させよう」やおわりに、には、徳力さんの考えがNTTからベンチャー企業への転職、インターネットとの出会いでどのように変化していったかが描かれています。「ウェブ進化論」ならぬ徳力進化論とも言えるもので、『会社が助けてくれないと、あなたは何もできないのだろうか?』『動きの鈍い会社に不満をいっている暇があったら、あなた自身がまず小さく行動することからはじめてみよう』との呼びかけは、ネットに出会う前の徳力さん自身への呼びかけでもあるように感じました。

大企業的な縦割りで仕事の壁に突き当たっている人、悩んでいる多くのビジネスパーソン、そしてインターネットの面白さにまだ気付いていない方々に手に取っていただきたいものです。