ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

それは正論ではなく言い訳に過ぎない

踊る新聞屋のエントリー「支持されない正論 警察の匿名発表はno!」。深く取材するのが面倒くさいから、発表してくれると楽だよねってどうして言えないのでしょう。

裏金問題にせよ、さまざまな癒着、汚職の問題にせよ、「発表」ではなく、丹念な掘り起こしの取材から生まれてきたわけです。それは踊るさんもよくご存知のはず。「被害者の名前」など、犯人が逮捕されていれば裁判でわかるわけですし、マスコミ(この場合踊るさんが)が本当に『警察による判断は情報操作や不祥事隠蔽の恐れがある』と感じるならば、もっと突っ込んだ取材したら分かるでしょう、そこまでマスゴミはおちていないと私は思っています。

要するに、早く知りたい、他社に書かれているか心配、そういう気持ちがある以上、匿名であろうと実名であろうと、「警察権力暴走への抑止力」にはならない。

・参考 「記者クラブと発表ジャーナリズム」日経BP.jpでの連載、最終回