ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

新聞ヨ(4)ン(6)でる??

4月6日は、日本新聞協会が決めた「新聞をヨム日」だったそうです。若い世代に新聞を読んでもらうために2003年からやっていたらしいですが、今回初めて知りました。街頭や大学の入学式でサンプル(試読紙)を配布したり、独自のPRチラシを作ったりしたところもあったようです。各社の記事をネットで検索すると「新聞は毎日読んでいます。いつでも見ることができるのがいいですね」(21歳、会社員)、「新聞の地域面は身近な話がよく載っており、知らなかった知識も身に付く」(17歳、高校生)など、ほんまかいな?と思うようなコメントもあります。若い世代に「読んでもらう」ためのキャンペーンなんだから「これまで読んでいませんでしたが、新聞も面白そうですね」というコメントがないのが不思議です。そもそも、そんなに読んでる人が多いんだったら、キャンペーンいらないと思うんですが… 

ちねみに、3月末にはビデオリサーチが「新聞(朝刊)を毎日読んだ人の割合は7割を超えた」という調査結果を発表しています。この調査の詳細が分からないので、微妙なところはありますが、私が何度も言っている「とっていると読んでいるは違う」という部分をしっかりと調査しなければ意味がありません。また「どこを読んでいるか」も重要です。「新聞労連青年女性部集会」で、集会の参加者に簡単な街頭調査をしてもらいましたが、『とっている人はほぼ半分、読んでいる人は2割』というところでした。読んでいるといっても、ラテ(ラジオテレビ欄)だけの人も結構多い。もちろん、購読料が入ってくるので、経営的にはどんな理由であろうと、とってくれていればいいのですが、長期的に見れば新聞というパッケージの中の目玉商品であるニュースがあまり読まれていないことを深刻に受け止める必要があるはずです。しかし、ほとんどの新聞関係者が「とっていると読んでいるの違い」や「ニュースが案外読まれていない」ことを理解していません。分かっていても、当事者意識がない。

せっかくの「新聞をヨム日」です。新聞関係者の皆さんは、街や大学の入学式に出かけて、どれくらい読まれているか、聞いてみてはどうでしょう? よければ、その感想・結果をコメント欄に書き込んでください(って前も書いたけど、「実践した」という反応はありませんでしたが…)。