ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

JTC・班別ディスカッション1

班別ディスカッション。デスク役は毎日新聞の記者(1954年生まれ。社会部、経済部などを経験)。参加者は、私も含めて地方紙4人、大学生1人。自己紹介の後、自分の担当した紙面や取材について議論しました。以下、発言要旨(メモなので乱雑です。ご容赦ください)。

「夕刊改革を担当。コーナーの内容の議論、原稿をどう書いてもらうか、経営を考えながら仕事をしてきた。今まで組合に関わったことはなく、組合との温度差を感じていたが今回参加した」「サーキット場の開発についての連載をしたら、プレッシャーを受けた。広告からそれとなく言われたり…」「整理部。見出しの付け方、価値判断は日々勉強」「引きこもり青年復活の人形劇を書いた。反響があって出演依頼があったが、プレッシャーとなってキャンセルしてしまうことになった。応援するつもりが、反対の結果になってしまい。考えさせられた話題だった」「脳性まひの人を取材した。3,4カ月前から打ち合わせたが、最後に写真撮るなら金がほしいと言われて戸惑い、悲しい気持ちになった。ただ、彼にとっては現金を得る手段が少ないし、どうなんだろうと考えさせられた」「街ダネを拾って、読者と取材対象をつなぎたいと思った」「ホームレスの取材。写真部からの依頼だったが、やってみてよかった」「権力のチェックも大切だが、地域で暮らす人を紹介するのも大切」

◆いい記事を書くには?
「若い人にも読まれるためにタウン総研を作った。案外反響があった」「やわらかく書くのはネルのが実は大変」「社会部の記者はやわらかく書けない」「逆三角形しか見たことがないのでデスクが原稿を見れない」「障害者とかは取材を受けてもらうのも難しい」「小説仕立てで書くのはやっていて、読ませる」「銀行破たんでもドラマ仕立て過ぎてちょっと違和感が…」「軟派の名文書きが昔からいる。泣かし家。それが少なくなっている」「デスクの力量も落ちている」「ウチは署名が多い、それは文章を良くするきっかけになる」「特定のテーマに偏らないようにしたい」「取材対象からの文句は?」「取材に入る前に、話は10聞いて、2か3しか記事には出ないのでと説明している」「取材時間は?」「(障害者のケースは)10回以上。ただ同時進行でやってるので、2カ月ぐらい先まで考えていた」「ネタ集めは?」「異業種交流会を主催していたり、メーリングリストを作ってネットワークを作った」「年齢層は?」「10代から40代。農家、NPO代表などさまざま。紹介型」「デスクは特定の人?」「実は一人。最初は原稿の原型がなかった…。朝から晩までデスクの横に座って直された」
◆どっちが上だ?
「県警の裏金か街ダネに上下はない。レベルの高い文章が必要。やっぱり新聞は文章」。