ガ島通信

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もし日本が4人家族だったら

世界がもし100人の村だったら」という本が少し前に話題になりました。複雑に絡み合う諸問題を単純化して、問題点を浮かび上がらせるという手法です。私は「関西には空港が多すぎる」と「関西には空港が多すぎる 2」で関西の空港事情を例に挙げて、公共事業の問題点を書いてきました。
キーワードは、「地域エゴ」と「これ以上を求めない」といったところでしょうか。多くの方から、均衡ある国土の発展や過疎地の切捨てについてご意見をいただきましたが、まず今の日本の財政状況の現状を共通認識として持ってみたいと思います(暴論といわれるかも知れませんが…)。
資料は財務省HPより。年収などのデータは日本の財政を考えるというコーナーより抜粋しましたが、あの家計の計算は素人的に言っておかしいというか分かりにくい(財務諸表的にはおかしくないのかもしれないが)。国の予算規模は約80兆円ですので、単純に年間の会計規模を800万円とします。
日本国一家は4人家族。実質的な年収は450万円(税収などは約45兆円)にもかかわらず、年収800万円の人と同じ暮らしをしています。そのために毎年家計の約半分が借金。毎年350万円ずつ借金しています。そんな生活で積もり積もった借金は7000万円(約700兆、隠れ債務除く)。しかし、お父さんはアルバイトで微々たる収入しかない息子・過疎地君に大甘。過疎地君は言います「隣のケンちゃんもPSP持ってるんだよ」。早速おもちゃ(空港、高速道路、新幹線)を買い与えます。お母さん・国土交通子も息子を擁護します「そりゃあ買ってあげなさい」。そして「私もほしかった」などとエルメスのバーキンを買ったりします。もちろんお父さんは年収800万円にふさわしい背広と車「次はベンツにでもするか」ってなもんです。娘の文部科学子はまだ小さいのでちょっとお小遣いを減らします(義務教育費削減)…
ご理解いただけましたか?普通の家じゃないでしょこれ。年収450万円の家で7000万借金あったら途方にくれますよ。でも、家族の人たちは次々とお金を使うことばかり考えている。完成寸前の新しい別荘(神戸空港)を中止する気配すらありません。
一番の問題点は、当事者意識の欠如です。財布はひとつで、借金は自分たちのものなのに、他人事。他人事だからジャンジャン使ってしまう。
政官財の癒着とか構造問題とかじゃなく、まずは国民一人ひとりが当事者として国家財政の現状を認識しなければ、議論は不可能です。「国土の均衡ある発展」とか言う前に、どうお金を使わないか、どう借金を返すか考えるのが先なのではないですか。そのためには、覚悟が必要です。
分かっちゃいるけどやめられない!とばかりに、このまま行けばどうなるのか。いつか、借金は支払わねばなりません。今のままでは、税金が途方もなく上がるか、国民の銀行・郵貯口座から一斉に金を引き出すか、超インフレか、そんなところでしょう。いずれにせよツケは、いつか(このいつかがまた曲者)国民一人ひとりが負担しなければなりません。
なぜ「これ以上便利にならなくていいや」と言うことが大事なのか。膨張する国家と公務員を止めることができるのは、(すごいきれいごとですが)やっぱり国民の声です。公務員のお仕事とからめて、また書いてみたいと思います。