ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

ライブドアVS楽天

楽天とライブドアの仙台の陣が熱い。ネット上だけでなく私の周囲の印象もやはり楽天に分が悪いようでした。なんだか「後だしジャンケン」「三木谷社長というのは並んでいる列に横入りする大阪のオバちゃんみたいですね」という感じです。関西はオリックスの宮内氏にダメと言われたから東北に行くとのことのようですが、神戸(長野や大阪もですかね…)市民もずいぶんコケにされたものです。ヴィッセル神戸のファンは複雑な気持ちかもしれません。


ライブドア堀江社長の日記は20日から更新がストップしていますが、コメントが1000を突破、どんどん書き込まれています。ブログの登場によって今ニュースとなっている当事者がマスメディアを通してでなく、個人のコメントにも返答してくれるようになり、これまでにない「つながり感」が出てきています。もちろん当事者も直接自分の主張を訴えることができるわけで、既存メディアの記者が中途半端な取材や原稿を出しているとますます「ハダカの王様」ぶりがバレてしまいます。ライブドアニュースで投票をやっているのも面白いですが…。


ところで新聞です。朝日新聞が25日の「ひと」欄で三木谷社長を取り上げています。『したたかに大物財界を取り込む』とか『素顔は緻密なエリートビジネスマン』と持ち上げていますが(まあ、ひと紹介欄なんてそんなものかもしれませんが)。緻密なエリートサラリーマンは素顔ではなく、仕事の顔ではないのでしょうか?ネット関連企業=山師的な朝日記者の考え方が透けて見えるようでした。さらに、新聞各紙は三木谷社長が「アドバイザリーボード・経営諮問委員会」をどちらかといえば評価しているようです。政府や役所などに付随してああいう会議はたくさんありますが、ほとんどお墨付き機関で「改革」とは程遠い提言や活動ばかりなのは新聞が批判してきたのでは? 新聞記者もしょせんはみんな「ブランド」が好きなのだな〜と、自分を棚に上げて遠い眼になってしまいました。ふと堀江社長は「ひと」欄に出たのだろうか?と思い、今月の朝日新聞をめくってみましたが出ていませんでした(先月紹介されているのかも知れません)。

今、NHKで滝鼻オーナーのインタビューが流れていました。インタビュアーはサッカーの名解説で知られ、各スポーツにも詳しい山本浩解説委員。プロ野球の問題点を「セパ交流」「収益の再分配」「ドラフト制度」に3つに絞って聞いてましたが、放映料の分配や完全ウェーバー制度(下位チームからドラフトを行い、戦力を均衡させる制度)も盛り込んで、コンパクトながらポイントを付いていました。巨人が分配とウェーバー制度の反対なのも浮き彫りにしていましたし。新聞がテレビよりも解説性が低いとは…。新聞業界の人間として恥ずかしい限りです。