ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

広がる波紋。読売新聞社説問題

産経新聞が22日の社説で読売社説問題を取り上げています。『読売新聞の社説は、「ファン裏切る“億万長者”のスト」との見出しで、選手会を激しく非難した。非難されるべきは、選手会の主張に耳をかさず、当初は話し合いのテーブルにも着かなかった経営者側にあるのではないか。』と経営者側を批判しつつ、読売の論調に疑問を投げ掛けています(コラムの産経抄でも「巨人志向の時代は過ぎたことを認識すべきだ」と書いています)。


この問題は、木村剛氏のブログでも取り上げられるなど、ブログ界では先週末からかなり話題になっていますが(私も書いていますが…)、ようやく「紙」の世界へ進出?したようです。これに読売が反論するのか、無視するのか、ボツワナ発言でも知られるネタの震源地・産経抄が追い討ちをかけるのか、少し見守ってみたいと思います。ただ、先日Dawnさんからコメントをいただいたように、この問題は「お祭り」で終わる可能性が高いかもしれません。何度も言っていますが、新規参入だけが問題ではない(プロ野球があまりに閉鎖的な組織であることを明らかにした点では評価できても)と思いますが、既存メディアは検証記事をまったく書こうとしません。もっとプロ野球を面白くするために、どうするのかを考えねばならないはずなのに…。


このプロ野球の騒動の中、Jリーグが「全クラブの経営状況開示」を検討しているとのニュースがありました。Jリーグは1部、2部があり、今期もJFLからの徳島、愛媛など4チームがJリーグに参入しようと予備審査を受けています。Jリーグは一時的に非常にブームになりましたが、その後は、ブームの後遺症と野球における「長嶋復活」、さらにはスポーツの多様化にも苦しみ、清水や甲府のように経営が苦しくなるチームが多く出ました。まだまだ赤字のチームもありますが、新規参入があると必然的に経営センスが問われて、淘汰されます。プロ野球もセ・パじゃなくて、新しい枠組みを考えてもいいのではないでしょうか?