ガ島通信

メディアとジャーナリズムの未来を追いかける

ブログは「2ちゃんねる」化しないのか?

先日職場の同僚と話していてブログと2ちゃんねるの関係に話が及びました。「2ちゃんは、少しでも話題が真剣・建設的になると、必ず話の腰を折る人がでてくる。ブログではそれは回避できるのか?」ということでした。日本中のほとんどの新聞社がホームページを設置していますが、掲示板があるケースは非常に少ない。それもダイレクト書き込みが可能となると、さらに少なくなるのは、自社のHPが「2ちゃん化」するのが怖いということです。
私自身も少しだけHPを立ち上げる議論に加わったことがあるのですが、たいてい「会社批判を書かれたらどうする?」「差別的な表現やタブーとされるような内容を書き込まれたらどうするのだ?」という話になり、最後は「新聞社のHPに問題があって、それが他の新聞やテレビに報道されたら恥だ。誰が責任をとるのだ」などという話になり、結局は誰も責任をとりたくないので「じゃあ、掲示板はヤメにしよう」となってしまうのです。
実際、社への批判書き込みが原因で設置されていた掲示板がなくなったという話も聞きました。ブログが少しずつ広がりを見せていても、まだ新聞社は「2ちゃん化」のトラウマから脱しきれていません。共同のブログ騒動を見ても、本当に多くの真面目な書き込みがあって私には参考になりますが、確かにコメント欄には無責任な「通りすがり」の書き込みも見受けられます。トラックバックなどで「真剣な議論の場が確保される」とはいえ、「問題が起きない」ことを第一義とする、現在の新聞社の幹部達にとって、ブログは触らぬ神にたたりなしなのかもしれません。